オンラインギャンブルの2020年トップ・トレンド

オンライン環境の急速な変化が数多くの業界を席巻する中、オンラインギャンブル業界も変化を余儀なくされています。

なにしろ一大産業ですから、エンドユーザーのニーズを満たすためには、迅速に適応していく必要があります。

この記事では、オンラインギャンブル業界に浮上してきたトレンドの中から、最も興味深い話題をいくつか選んでご紹介いたします。

VR – バーチャルリアリティ

年齢が相当若くない限り、ギャンブラーにとってはとりわけ嬉しいトレンドではありませんが、今後定着していくことは確実です。この最新テクノロジーを採用する人や場所が増えていますが、それに追いつけるかどうかはオンラインカジノ次第です。

オンラインカジノの訪問者にとっては、VRによってこの分野の開拓がかってないほどの規模で可能になりますし、本格的なゲーム体験も楽しめることになります。

オンラインギャンブルでVRを利用する主なメリットには、次のようなものがあります。

  • VRテクノロジーはユーザーにこれまでになかったようなゲーム体験を提供できるため、ユーザーは基本的には自宅にいながら現実世界のカジノ体験が楽しめるようになります。
  • さらに、VRはオンラインの世界に社会的な側面ももたらします。ユーザーからは、ゲームがより楽しめるようになったとの声が多く聞かれます。世界中のギャンブラーたちと交流できるからです。

デメリットとしては、次のようなものが考えられます。

  • VR機器は決して安いものではありません。住む場所などによっては、完全なセットアップにかかる費用が500ドルを超える場合もあります。これを高いと思わない人もいるでしょうが、そんなに高い費用など払えないという人がほとんどではないでしょうか。
  • VRは圧倒的な没入感を提供します…そしてそれは、良いことでもあり、悪いことでもあります。VRがユニークな体験を与えてくれるのは良いことですが、オンライン世界を彷徨う時間が増えるにつけ、現実との接点が見失われることにもなりかねません。

人工知能(AI)と機械学習

最初はちょっと怖そうに見えますが(映画『ターミネーター』が頭に浮かんでしまいます)、人工知能(AI)は、ユーザーがよりパーソナライズされたゲーム体験を楽しめるように設計されています。その方法とは?AIはプレイヤーの好み(オプション、ゲームなど)を分析し、これらの条件を満たそうとしてくれるのです。

AI使用が考えられる分野の中でユーザーが不満に感じる分野もあります。私たちの経験に限って言えば、オンラインサポートもその1つです。ビジネスの立場からすれば、AI使用も理解できないことではありません。実際の労働者を雇うよりコストが少なくてすむからです。ですが、サポートレベルとしては多くの場合で不備があり、不完全であり、ユーザーには不満が残ることになります。結局、ユーザーは生身のサポートオペレーターの方がいいと思うようになるでしょう。

他にも、以下のような面白いAIの使い方があります。

  • 不正行為の防止 – AIが「普通の」人間よりも優れている点は、より長期間にわたってユーザーの行動を追跡する能力を持っていることです。さらに、こうしたデータを処理する能力も持っていますので、通常とは異なると思われるパターンを発見することができます。こうした異常なパターンが不審な行動を示唆している場合も多いですから、このパターンを観察することにより、不正行為を行っているユーザーの特定が可能となります。
  • 中毒診断 – AIには、システムを騙そうとしているユーザーの特定だけでなく、中毒を示唆するユーザー行動パターンの検出も可能です。そして、その行動パターンが精神衛生上有害であることを警告することまでできるのです。

モバイルギャンブル

オンラインギャンブルの問題点は、ほとんどのカジノがまだウェブブラウザベースのギャンブル体験しか提供していないことです。公開されている調査データによりますと、インターネットのブラウジングにスマホを使用している人は、インターネットユーザーの61%以上に上ることが分かっています。

つまり、オンラインカジノとこれらのユーザーとの間にはまだかなりのギャップがあるということであり、オンラインカジノは、ダウンロードアプリなどでそのギャップを埋めることにより、スマホユーザーから恩恵を得ることができるようになると思います。